乗車記①BMW3シリーズ(ドイツ車のすすめイントロ

(Tale)

…結局こういうネタを書くことになってしまった。やっぱり自分は、(走り屋ではないが)車が好きなんだろう。今後も適度に、過去乗っていた車や試乗した車について書いていこうと思う。
車の免許とってかれこれ、数種類の車を乗り継ぎ(保有)、どれも愛着持って乗っていたからお勧めであるが、きょうはその中からまず1つ―BMW3シリーズ。(記事「ベンツとBMWどっち」で少し触れた辺りを詳しく書きます)

長らく、普通車スポーツセダンのベンチマークなどとゆー風に言われてきた車だ。売り上げこそ、最近はCクラスに逆転されたが。
自分は過去2度BMWを保有したことがあるが、実は2度とも3シリーズであった。何がなんでもBMWや3シリーズを保有するつもりだったわけでなく、ほぼ偶然による。(最後まで書くうち思ったが、2度目は必然と言えるかも)。

はじめて保有したのは暫く前のアメリカで赴任した際、かなり車好きだった前任者が新車で買って乗っていたのを(リーズナブル価で)譲ってもらったものだ。車好きが大事に乗っていたのを2年落ち程度でお友達価格で買ったのだから、今思えば随分お得だったかもしれない。
で、車がないと基本どこにも行けない標準的なアメリカの都市だったから、よく使った。週末に5~6時間かけてちょっと離れた他都市に行くなんてのもザラだった。

2、3年乗ったが、とにかく故障がなかった、ほんとうに1回もなかった。なにか、緊急でないサインのようなものが表示されたついでにBMWサービス営業所に持っていったら、日本の車検のような制度が無い州だったから「この機会に’Inspection’(フル点検整備のようなやつ)やっときましょうか」と言われるまま、やったはいいが20万円近くかかっててしまったとゆーような、メンテは定期点検的な出費のみに尽きた。
1年に数万キロ走っていたと思うから、この故障しない車の出来に、まず感心した。

そして、そのような長距離運転も全く厭わせず、疲れさせず(ひたすら直線の高速道には眠くなるが)、気持ちよく運転させてくれ、アメリカ生活を快適に暮らすのを下支えしてくれたのが3シリーズであった。

2回目は日本で、ミニバンから普通車に変えようと思い、何台か試乗するうちの次は…として、最初は金額的に冷やかしのつもりでたまたま乗ったらハマってしまったと言う感じ。最初から全く意中だったわけでないのだが、乗った感覚がそのとき自分が好むフィーリングにマッチするのを選んだと言う意味では、選んだことは必然だったかも。
一般道・高速とも試したが、とにかくハンドル・車さばきが(アクセル踏んだリアクション含め)クイックというか自然に感じられた。もう少し表現すれば、『車を動かしてそれに乗って移動するというより、自分の体を動かしてるようにも錯覚する自然な移動感覚』を味わえた。自然だから、操作感の負担もなく、疲れない。同じ3シリーズでも、アメリカで乗った頃よりサイズが大きくなっているのだが、それでも感じるこの俊敏さは、すごいと思う。
楽に遠くまで運転できるから、アメリカ張りに長距離移動旅行を’車で’楽しむ、というのが日本でも実現した

そして、結構長く乗って、これもまた故障がない。アメリカとの通算10年くらい全然故障しなかったというのは(ナビやオーディオ含め)、これだけ精緻な機械なのに、これもすごいと思う。

乗っていてすごく気に入ったのが、サスペンション―道路の凹凸のいなし方だが、適度に揺れて「慰やし」てくれるところ(余韻)が自分には絶妙で、質のいいゆりかごのようなもので、何度でも凹凸を超えたくなる病み付きになる感覚だ。フラットタイヤ(パンクしない特殊タイヤ)なのに、このような感触を生み出しているのは、BMWの技術のたまものだと思う。

あと、たまに乗るBMW「助手席」で気付く、意外に足元が随分と奥深くて足を伸ばせ楽ちん!というのが、BM乗りならではが経験する細かな感動

ドイツの技術力を感じさせてくれる車
故障しない面や、自然な操作感など、正直、ドイツ車―ドイツの技術力はすごいと思った(さっきから、すごい、の連発だが)。レクサスとかほとんど乗っていないから、他のプレミア車と公平な比較などできないが、別に比べなくてもBMW単体でそのレベルの高さを味わえて大満足してしまう。
アウトバーンという制限速度なしの高速道がある環境でこそ培われてきた、高速安定エンジンや安全車体設計というのは、絶対あると思う。ただ、あの操作感、乗り味の絶妙さをもたらしている由来もそれかと言うと…分からない。

3シリーズといえば、売り上げではここ数年、同種レベルのCクラスに逆転されている。あちらはあちらで上級グレード張りの豪華装備をそろえ、安全機能も先駆的だし、操作性もそれなりよいので、500万円超えの買い物するからには、選択が向くのも当然だろう。自分も安全装備は大好きなので、あちらも試してみたい、もしかしたら保有してみたくもなるが、3シリーズの乗り味にこんなに満足したので、それが自分との微妙なマッチングであったなら、他車にそれだけの金出してもしそれが得られなかったらと思うと、別の意味の安全志向でまたBMWを選んでしまうかもしれないが(注:金策の問題はあり)、そこは結局わからない

とにかく一度は、借りてちょっと乗り回して(できれば高速も)みるとよい。あまりの快適さに、それまで新車買うなら幾ら幾らでと予算で算段していた事前条件が、混乱すると思う(予算を押える以上の価値の発見とか。なお予算面は、故障しない(とは私の経験則)し機能も先進的だから長く乗って元を取ることも考えてよいと思う)。
安全装備の充実などで価格がだんだん高くなっているのは他の車同様だが、車体自体もだんだん大きくなってきてる(これも他車同様)のが、唯一の気がかり。奥様など、運転するには大きすぎると言い出す可能性がある(ウチはそう)。大きさの点は、最近刷新された(別記事で紹介もしたいが)1シリーズで代替する考えもあるが、なんといっても今の1はFF(前輪駆動)。FR(後輪駆動)のハンドル回しが好きな人が譲れるかが最大のポイントになる。

まとめ―昔のバイエルン公国(白鳥城の国)由来のあの爽やかな青と白のマークを付けた高性能車の「駆け抜ける歓び」というのは事実・本物だから、一度は試乗していただきたい。ドイツ車の「すごさ」を体感するに間違いのない車の1台である