銀ちゃんのラブレター(歌詞:俵万智)―の解釈は拡がる

(Tale)

― 1994 .6 おかあさんといっしょ 
Key Words:童謡、純朴、ほほえましさ、心が洗われる、(障害とともに)

はじめに
NHK教育(日本放送協会)でもう昭和の30年代から放送されてきているという意味で、おばけ番組といえる「おかあさんといっしょ」。
これまでに数えきれないほどの歌が作られ、紹介されてきたはず。
その中で今日紹介するのが「銀ちゃんのラブレター」
この曲をはじめて聴いたのは、横山だいすけさんと三谷たくみさんという歌のお兄さんお姉さんコンビ(2008~2016年)が歌うものだったが、どうやら、最初のバージョンはその十数年前の1994年だったらしい

歌詞
は、複雑ではない。
「銀のじょうくん」とは、「銀之丞 君」ということだろう(姓ではなく名前。漢字はともかく)。銀 丈一郎 君などとも考えられるが、「銀ちゃん」と「ゆりちゃん」と言っているから、やはり名前と整理することで。

銀のじょうくんからゆりちゃんにお手紙
でも銀ちゃんは字が書けません…
春には封筒に桜の花を入れました…
夏には封筒に拾った貝を入れました…
秋には封筒に赤い落葉を入れました…
冬には封筒に雪をすくって入れました
赤いポスト 白い封筒 鳥の切手

出典:おかあさんといっしょ「銀ちゃんのラブレター」

童謡らしく、純朴で、ほほえましくもある。

―――
じぶんの心が洗われる気がすると言う人も、いるだろう。
人への好意の気持ちそのままから雪を封筒に入れて季節(いま自分が楽しかったこと)のお便りしてしまうなどと…
大人になるうち、処世のため(失敗しないため)いろいろ覚えていく中で、忘れかけていたかもしれない、素直で自然な気持ちの表れ方。
よく’子供に教えられる’ という言い方がされたりして、大人になるうち忘れかけていた純粋さ、のような文脈で自分は捉えているけれど、それに近い感覚かな。

―――
ただ、さらに解釈を広げる向きもあるようだ。
”字が書けません”、”封筒に雪をすくって入れました” あたりから総合して、知的な障害などある子を連想し、
障害があっても、せいいっぱい気持ちや意思を伝え、自分らしく活き活き生きてほしい、みんなにも活かせてもらいながら、と。
そのように願う気持ちは、ちょうど、歌の背景に使われた切り絵イラストの最後で、銀之丞くんが、白い鳥の背中に乗せてもらい羽ばたいていく様子とマッチする…。

鳥に乗って飛ぶ銀ちゃん

(左上画像出典:おかあさんといっしょ「銀ちゃんのラブレター」)

―以上、まとめとなりますが、とくに”雪をすくって入れました”あたりで、いろいろ人それぞれイメージは膨らんでいく歌詞ではないでしょうか

※曲情報は 「銀ちゃんのラブレター」1994年 などで検索できます。